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2024/05/03  カテゴリー/

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ワールブルグ効果と「がん」の夜明け>解糖系生命体とミトコンドリア生命体

2015/06/28  カテゴリー/医療

イギリスのレディング大学生物科学部のPhilippa Darbre博士は、「Jounal of Applied Toxicology」(応用毒物学)誌で2004年に、乳がん患者20人の乳房腫瘍細胞組織を分析した結果、全員からパラベン(発がん物質)が発見されたと発表し、その中で18人では更に多量のパラベンの蓄積が見られたと報告しました。

 

このことは、当時世界的に反響を呼びましたが、その後、2012年1月に出版された「Jounal of Applied Toxicology」誌に、再び同博士は、今度は乳がん患者40人を対象に同様の分析をした結果、全ての乳房組織からパラベンが検出されたと発表しました。

 

これは乳がん細胞とパラベンの密接な因果関係を示唆する重要な研究発表として注目されています。

 

参照:http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/jat.1786/abstract

 

<参考リンク>:

http://www.dailymail.co.uk/health/article-2085585/Parabens-Chemical-everyday-items-needs-investigation-scientists-discover-tumours-ALL-breast-cancer-patients.html

 

がん細胞の研究で非常に謎とされてきた事柄に、「腫瘍学(特にがん細胞)におけるワールブルグ効果」と言うものがあります。

 

ドイツの医師であり生理学者で、1931年にノーベル生理学・医学賞を受賞したオットー・ワールブルグ(1883~1970)が、1955年に、「体細胞は長期間低酸素状態に晒されると呼吸障害を引き起こし、通常酸素濃度環境下に戻しても大半の細胞が変性や壊死を起こし、ごく一部の細胞が酸素呼吸に代わるエネルギー産生経路を亢進させて生存する細胞が癌細胞となる」という説を発表しました。

 

これは、がん細胞(悪性腫瘍)内では、嫌気(無酸素)環境だけでなく、好気(有酸素)環境でも解糖系に偏ったブドウ糖代謝が行われていると言うことですが、これをがん細胞における「ワールブルグ効果」と言います。

 

解糖系では、ブドウ糖1分子あたり2分子のATPしか産生されませんが、酸化的リン酸化では36分子のATPを産生できます。
ですから、ミトコンドリアで効率的にエネルギー産生を行う方が、細胞の増殖に非常に有利であると考えられるのに、がん細胞が酸化的リン酸化によるエネルギー産生システムをなぜ使用しないかが長い間謎とされて来ました。

 

解糖系でのエネルギー産生では、「効率は悪いが短時間にエネルギー産生が行える」と言うメリットがあります。

 

一方、ミトコンドリア系では「多段階の反応過程を経るので、エネルギー産生に時間はかかるが、効率は非常に高い」と言うメリットがあります。

 

生命の進化という観点から考察してみると大変面白いことが浮かび上がってきます。

 

今からおよそ38億年~20億年までの生命体は、全てが無酸素状態の嫌気的環境で存在する「解糖系生命体」でしたが、海洋のシアノバクテリアの光合成により大気中に多量の酸素が放出されるようになってから、その酸素を活用して効率よくエネルギー産生を行う「ミトコンドリア生命体」が出現するようになりました。

(人間は解糖系生命体とミトコンドリア生命体の合体型)

 

新潟大学医学部大学院教授の安保徹先生によれば。人間が様々の環境的ストレスや悪い生活習慣で、体が「低酸素」「低体温」状態になった時、そのような環境に適応するためにがん細胞(解糖系生命体)が出現したと言います。

 

安保徹先生は、これを「細胞の先祖帰り」と表現していますが、このことは「がん細胞」が、通常考えられているようないわゆる体内の「モンスター」ではないということを示唆しています。

(慶応大学医学部付属病院の近藤誠医師も「ガン細胞はモンスターなどではない」と現代医療のあり方に警鐘を鳴らしています)

 

がん細胞はなぜ「先祖帰り」をするのかと言うことをしっかり考察することで、生体内におけるがん細胞発生の機序を究明でき、その克服の道を見出すことが出来るようになるかもしれません。

 

「がん細胞」と言うと、あたかもがん細胞が生体内で有害な毒素を撒き散らして、宿主をして死に至らしめると言う恐ろしいモンスター的イメージが強いですが、実際は、がん細胞が出す毒素?と思しきものは「トキソホルモン」くらいで、いわゆる「体がだるい」「きつい」「食欲がない」というような症状をもたらすくらいで、これといって生死にかかわるようなものではありません。

 

ただ、がん細胞が発生する部位によっては、周囲の組織や器官などを圧迫したり、侵食したりすることでいくらかの不都合が起こることは有りえます。

しかし、それも適切な対処をすれば恐れるに足らないでしょう。

 

さて、以上の観点よりとりあえずの結論を出してみましょう。

 

がん細胞が「解糖系生命体」という点に着目すれば、人間が環境的ストレスを上手に解消し、体内に取り込まれる有害化学物質(薬剤、食物由来の保存料・発光剤などの添加物、残留農薬、成長ホルモン(食肉)、抗生剤(食肉)、有害放射線など)を出来るだけシャットアウトし、たとえ取り込まれたとしてもそれを上手に分解・解毒・排出するようにすることで代謝を促進し、「低酸素」「低体温」状態をしっかり改善することができれば、がん細胞自身には予めプログラムされているアポトーシス(プログラムされた細胞死/細胞の自殺)のメカニズムがありますので、がん細胞にとって、その存在環境がなくなるので、そのアポトーシスのメカニズムが作動して、自然退縮し、自然消滅に至るということは容易に推察することが出来ます。

 

このように考察すると、がん細胞は「環境に適応した細胞」と見ることもできますが、むしろ宿主の延命を図るために「必要があって生まれた」というのが正確な表現と言えるでしょう。

 

上記の、乳がん患者の例で見れば、パラベンという人体にとって非常に有害な化学物質が限界を超えて体内に取り込まれたとき、生体はそのリスクを回避するために応急的措置として、がん細胞というゴミ捨て場を乳房に作ったとみることができますが、これは、乳がんが「石灰化現象」と言うプロセスを伴うということと合わせで見ても、合理的に理解することができます。

石灰化することで有害な化学物質がそれ以上体全体に拡散しないようにコンクリート化されると見ることができますが、ゴミ捨て場も比較的安全な場所に作られていると見ることができます。

 

さて、ここまではガン細胞発生の現象的理解と克服のための単なるプロローグですが、次の章では更に本質的な理解のために、「がん細胞の存在意義」について「存在論的アプローチ」をして見たいと思います。




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WT1mRNA定量と急性骨髄性白血病(AML)について

2014/07/17  カテゴリー/医療

WT1mRNA定量(BML/リアルタイムRT-PCR法による)の基準値は通常、50コピー/μgRNA未満とされていますが、100コピー/μgRNA以下でも予後は良好とされており、200コピー/μgRNA以上で、同時に数値の減少率が小さかったり、測定値が二回連続して増加したりした場合などは、再発の可能性が大きいと見て、造血幹細胞移植が勧められたりしているようです。

本来、急性骨髄性白血病の再発の診断は、臨床的所見と血液や髄液中の白血球の形態学的異型性により診断されていますが、その予後で予想外の展開を見る場合があり、形態学的に見ただけでは診断が非常に難しい場合があります。
そこで注目されているのが、このWT1遺伝子で、これが急性骨髄性白血病のマーカーともされています。

しかし、このWT1遺伝子異常が必ずしも白血病再発の診断の決め手というものではなく、確率的なもの≪確率が非常に高いというだけ≫であることを念頭に置く必要があるでしょう.

WT1遺伝子はヒト11番染色体短腕13領域上にある遺伝子ですが、この遺伝子の異常が再生不良性貧血や不応性貧血、MDS、白血病などの境界の分類の有効なファクターであることはある程度、信頼できるとしても、このことを理由に投薬の必要性を主張することがあるとすれば、それは大きな問題点をはらんでいるでしょう。

遺伝子異常は内外のストレスによる活性酸素(特にヒドロキシラジカル)や食物由来の有害化学物質(食品添加物、残留農薬、ホルモン剤、水道汚染物質、多薬剤など)やCT、PETなどの検診による放射線被爆などの環境的要因が大きいので、その環境的因子を取り除き(生活習慣の改善や食生活の改善など)、ストレスを上手に解消し、生体のホメオスタシスを向上させ、自然治癒力(免疫力)を向上させることこそが最も重要でしょう。
(環境的因子の中には異常タンパクの産生も含まれます)

ともあれ、急性骨髄性白血病において一番問題なのは、この数値による予後の判定のうんぬんというより、白血球、血小板、赤血球、ヘモグロビン等の全体的な減少傾向を根本的にしっかり改善することで、付随的に骨髄芽球や末梢血芽球の改善をするというスタンスが一番理にかなった改善方法だと確信しています。

白血病克服のためには、木の根に相当する、体の根っことも言うべき胃腸の働きを根本的に改善し、代謝・分解解毒・排泄機能としての肝臓、調節・排泄機能としての腎臓の働きを同時並行的に改善して、体内から病気の要因となっている有害物や老廃物等を速やかに排出することが、何よりも重要です。

そのためには、食生活や生活習慣の根本的な見直しをしながら(飲酒、喫煙などをキッパリやめる)、適切な食事療法や運動療法をしてゆくことで、完全寛解と言うより、完治(よほどの生活習慣の乱れがない限り、再発の可能性はない)を目指す、すなわち、自然治癒力(免疫力)による根本的な改善を目指すのがもっとも有効な手段でしょう。

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骨髄異形成症候群(MDS)と「食餌療法」

2014/06/06  カテゴリー/医療

▼「骨髄造血説」から「腸造血説」へのパラダイムシフト

骨髄異形成症候群(MDS)は造血機能障害にの一つですが、前白血病状態と言われ、中身は白血病とほぼ同じと言えます。 骨髄穿刺による検査で骨髄芽球数が30%を越えると白血病と診断されますが、WHO基準では20%以上となっており、20%~30%の範囲では骨髄異形成症候群と言うより、既に白血病と言うことになります。

いずれに致しましても、血液細胞の異形成を伴い、未成熟な血液細胞(芽球/白血病細胞)が異常に増殖したり、一見成熟細胞のように見えても形態学的異形成を伴っているため、その機能を果たせずすぐに壊れてしまったり、異常たんぱくの産生により自己抗体が造られ、血液細胞や組織の破壊が進行したりして様々の健康被害をもたらしたりします。

血球減少傾向を伴い、血小板が異常に減少したり、白血球が異常に増殖または減少することで、臓器出血や感染症などで生命の危機に晒される危険性が危惧される非常に予後判定が難しい疾患です。

抗がん剤(ビダーザ)等の使用で、稀に(数パーセントくらい)血小板などの数値の改善が見られる場合もあるようですが、これもあくまでも対処療法なので根本的な解決とはならず、数値の上下を繰り返しながら次第に悪化し、結局、「延命?治療」の領域を越えることは出来ません。

むしろビダーザは医薬品添付文書に記載されているように「劇薬」に分類され、猛毒と言っても過言ではありませんし、むしろその副作用のほうが深刻です。
ただ、通常の抗がん剤よりも少量使うので比較的弱い抗がん剤という触れ込みで最近医療現場で良く使用されています。

しかし、MDSはその原因が分かってみると、決して治らない病などではなく、完治(天寿を全うできる)出来るものであることを理解できます。

今から約60年前の、1950年代に生物学者千島喜久男博士が発表した「万能細胞説」と並行して発表された「腸造血説」が、ノーベル賞を受賞された京都大学の山中伸弥教授の研究開発されたips細胞の出現と、更に、2010 年7 月に慶応大医学部の福田教授の研究室が1滴の血液からips細胞を作ることに成功したこと等によって、にわかに千島学説が再び見直される環境が整いつつあります。

「骨髄造血」から「腸造血」へのパラダイムシフトがなされることで、今まで見えなかったさまざまな病気のメカニズムや解決方法が自然に見えてくるようになるかもしれません。

最低限、現実的に言えることは、この「腸造血」にポイントを置いて食生活や生活習慣を見直し、適切な「食餌療法」を継続していくことで確実に、ある時は飛躍的に症状を改善出来る事実があると言うことです。

関連記事:骨髄異形成症候群(MDS)

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医療現場から見えるもの

2014/01/01  カテゴリー/医療

医療費の肥大化が深刻な社会問題化しつつある昨今ですが、これだけははっきり言えることですが、ほとんどの病院がもはや人間の病気を治すところと言うより、「巨大医療ビジネス」の窓口になってしまっているということです。

 

しかし、この事に気づいている患者さんは殆どいません。相変わらず、病院に行けば何とかなると考えているのです。

 

交通事故や怪我、救急医療などの現場ではそれなりの病院本来の使命を果たしていると見ることもできますが、こと慢性医療の現場に関してはその実体はあまりにも悲惨です。

 

何か背後の大きな黒い力に突き動かされて、医師も看護師も知らず知らずのうちに自覚症状もないままに、ベルトコンベアー式に対処せざるを得ない状況下にあると言うのが大部分の現状ではないかと思います。

 

人の生き血を吸って生きている医師や看護師がいるとは考えたくもありませんが、現実はどうでしょうか。

 

私の妻が以前、交通事故を起こし、救急車で緊急搬送され、足の開放骨折の手術をしたことがありました。

 

術後、傷口も徐々に治って行きましたが、その治療過程で病院の現実を知りました。

 

主治医は傷口を洗うのに消毒薬は使わずに普通の水道水を使いました。

主治医はその方が早くきれいに治るとのことでしたが、看護師長はその治療方法に反対の立場で消毒薬を使うよう主張していました。

 

その主治医の判断は、消毒薬を使うと治りが悪いという経験的判断と水道水には既に殺菌剤(塩素など)が入っているのでむしろ安全であるということでした。

 

更に、傷口の肉の再生を促進させる薬剤が期限切れになったものを使用しようとしたら、看護師が「それは期限切れですので駄目です」と言いましたが、その主治医は、「消費期限なんてものは製薬会社が勝手に決めたもので、期限が切れたからすぐに使えなくなるということなどあり得ないのだ」と言いつつ、薬剤を無駄にしてはいけない(病院は儲かるが、患者さんの負担は大きくなる)といわれその薬剤を使い切りました。

 

私はその時「患者に対して責任を持つ」ということは、まさにこの事だと実感しました。

 

傷口を水道水で洗った後、すぐに十分な生理食塩水できれいに洗うことで痛みも軽減され、実際予定よりも早く治癒に向かいました。

 

今にして思うと、その主治医は外科部長でしたが、本当に名医だったんだなーと心から感謝しました。

 

マニュアル通りに処置すれば、たとえ医療過誤が起こっても医師自身の責任は追及されません。しかし、何とかして患者さんを早く安全に治してあげようとしてマニュアル通りではなく最善の現場判断で、治療を試みれば、もし問題があった場合は確実にその医師の責任になってしまいます。

 

あえてその責任を追及されるような状態に身を置いてまで、良心に従って判断し、治療している心ある医師がいることを知ってジーンときましたが、世の中、こんな医師だけであればもっともっと病気が減少し、国民の血税の無駄遣いも激減するだろうとしみじみと考えました。

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ビダーザ/医薬品添付文書

2013/11/18  カテゴリー/医療

骨髄異形成症候群(MDS)の治療薬として、ここ近年使用されているビダーザの医薬品添付文書を見ると、この薬剤の副作用は大変なものであることが分かります。
MDSの患者さんに対して、いくら他の抗がん剤の使用量と比べて少量と言えど、このような毒物(劇薬)を使用すること自体が理解に苦しみます。

そもそも、この薬剤使用の評価項目は

① 死亡率の低下
② 白血病への移行の軽減

と言うことでありますが、骨髄異形成症候群由来の白血病患者に対するあるドクターの回答の欄に次のような内容がありました。

・・・「効果があるかどうかわからない」のに「理論のみで投薬する」のは治療ではなく,実験であります. ・・・

上記はまさしく昨今の骨髄異形成症候群の治療?に対する医療現場の実態を明らかにしたものと言えるでしょう。(薬剤の適正な効果に対する信ぴょう性がない!)
 
患者さんが、「治療」の名のもとに、むしろ「実験台」になっているという現実です。ひらたく言えば、モルモットのようなものです。

これはMDSの治療に限らず、現代医療における抗がん剤治療全般に言えることではないかと思います。

ビダーザ/DNAメチル化阻害剤(DNAのメチル化をさせないよう阻害する薬剤/ガン細胞の増殖を阻害するという名目・・・実は正常細胞にとっても大変な毒物)

▼ アルキル化剤(抗がん剤の一つ)
アルキル化剤はマスタードガスの研究から開発された、細胞障害性抗がん剤の代表的な薬です。
アルキル化剤はアルキル基と呼ばれる原子のかたまりをがん細胞のDNAに付着させ、らせん状にねじれた二本のDNAを異常な形で結合させて、DNAのコピーができないようにします。
アルキル化基が結合した状態でがん細胞が分裂・増殖しようを続けようとすると、DNAがちぎれてしまうため、がん細胞は死滅してしまいます。

(ところががん細胞のみならず、増殖が盛んな毛根細胞や粘膜細胞が真っ先に殺傷のターゲットになる・・・免疫力の低下を促進する)

赤色部分)とありますように、抗がん剤はDNAレベルで細胞を殺傷する恐ろしい毒物(劇薬)です。
がん細胞のみならず正常細胞まで強烈なダメージを受け、更に4週間以上投与するとがん細胞のADGが作動して抗がん剤が全く効かなくなる(デヴィタ証言)状態に陥ってしまいます。
(殆どの抗がん剤にマスタードガスが使用されている)

ビダーザにおいても、薬剤の性質上、正常細胞(特に免疫力に関与しているNK細胞≪ナチュラルキラー細胞≫)のダメージは避けることができません。
  
■  独立行政法人国立がん研究センター
 
 http://www.ncc.go.jp/jp/nccri/divisions/14carc/14carc01_1.html
 
上記のサイトをご覧になって下さい。
 
DNAのメチル化は人間のような複雑な生命体の存在にとって、あまりにも重要な役割を果たしているのです。
 
≪記事の内容≫
DNAメチル化は、ヒトのように複雑な生物の体を正確に形づくるために必須の仕組みである。細胞の種類を決めることのみならず、遺伝子が父親由来か母親由来かによって使われ方が異なるという現象(ゲノムインプリンティング)や、女性が持っている2つのX染色体のうち1つが不活性化されるという現象(X染色体不活性化)などにも深く関わっている。
 
以上のように認めながら、ガンなどの疾患ではメチル化のパターンが異常になっているという、ただそれだけの理由でそれを阻害すると言うのですが、当然正常細胞のメチル化も何らかの影響を受けるので、この事が生体維持にとって如何に多くの危険性をはらんでいるかお分かり頂けるでしょう。


以前本屋さんで、大阪大学医学部出身の医師の本を目にしたことがありますが、その中に「病気の八割は自分で治す」という意識の重要性を訴えている文面がありました。
.
最近、そのことが、病気を克服するにおいて、極めて重要な観点だとつくづく感じさせられるようになりました。


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DNAメチル化(wikipedia)
DNAメチル化は、シトシンのピリミジン環の5位炭素原子あるいはアデニンのプリン環の6位窒素原子へのメチル基の付加反応である(シトシンとアデニンはDNAを構成する4種の塩基のうちの2種である)。この修飾は細胞分裂を経ても受け継がれる。通常DNAメチル化は、接合体形成の間に除去され、発生の間に続く細胞分裂を介して再建される。しかしながら、最近の研究では、接合子ではメチル基の完全な除去よりもメチル基のヒドロキシル化が起こっていることが示されている。DNAメチル化は高等生物において正常な発生と細胞の分化において極めて重要な役割を担っている。DNAメチル化は、細胞が「自分がどこにいるのか」を記憶できるように安定的に遺伝子発現パターンを変化させたり、遺伝子発現を減少させたりする。例えば、胚発生の間に膵臓ランゲルハンス島となるようにプログラムされた細胞は、ランゲルハンス島であるようにシグナルを受け続けなくても、生物の一生に渡って膵ランゲルハンス島であり続ける。さらに、DNAメチル化は時間と共に宿主のゲノムに取り込まれたウイルスやその他の有害な要素の遺伝子の発現を抑制する。DNAメチル化はまた、クロマチン構造の基礎を形作る。これによって、細胞は単一不変のDNA配列から多細胞生物に必要な無数の特徴を形成することができる。DNAメチル化はまた、ほとんど全ての種類のがんの発達において極めて重要な役割を果たしている。
DNAメチル化は、DNAへのメチル基の付加を伴う — 例えば、シトシンのピリミジン環5位炭素原子 — この場合は、遺伝子発現の減少という特異的効果がある。シトシンの5位のメチル化は、調べられた全ての脊椎動物で発見されている。成体の体細胞組織では、DNAメチル化は通常CpGジヌクレオチド部位(シトシン-ホスホジエステル結合-グアニン)で起こる。非CpGメチル化は、胚性幹細胞で広く行き渡っている。



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