血液臓器関門 |
2011/03/29 カテゴリー/健康110番
■ 血液臓器関門
人の身体は、血液から隔絶された、いくつかの区域を持っており、これらの区域は一層の細胞に覆われることによって、独立した内部環境を保っています。
人の身体は、血液から隔絶された、いくつかの区域を持っており、これらの区域は一層の細胞に覆われることによって、独立した内部環境を保っています。
この独立した内部環境を維持するため、これらの領域内部の恒常性は、多くの場合、血管内皮細胞が血液とその領域との物質交換を選択的に行うことによって保たれています。
このような仕組みを血液臓器関門といい、その代表的なものに血液脳関門があり、その他血液網膜関門、血液胎盤関門、血液精巣関門、血液胸腺関門等多数あります。
A) 血液網膜関門
目の網膜は、角膜から入ってくる光の情報を電気信号に変換して脳へ伝達する役割を担う神経細胞で構成されていますが、視覚を制御するためには、網膜内の恒常性が厳密に維持される必要があります。
そのために、網膜においては、網膜血管内皮細胞で構成される内側血液網膜関門が存在しており、脳のバリアーと形態学的に同じであることが知られています。
B) 血液脳関門
脳においては、血液脳関門によって、脳への薬物輸送が制御(バリアー機能)されていることは、今までの研究でもすでに明らかになっています。
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